9月17~18日、満月前花立遠征ではM45の追加画像を撮影してきました。
月が西に傾き始めた頃からL画像を撮影し始め、月没後RGB、薄明までLを撮影し、5分露出で全20枚と結構な枚数を撮影した来たのですが、月没前のL画像は霧&月明かりの影響かコントラスト最悪で使用すると完全に脚を引っ張るので全部没。RGBは変なカブリがあってこれも入れない方が好結果であったため全部没。最後に残ったL画像6枚中5枚が何とか使えそうで、結局L画像5分×5枚しか追加することができませんでした。
9月1日城里で撮影した画像に今回のL画像を追加して、あらためて処理しました、
撮影鏡:ε-130D(焦点距離=430mm F=3.3)
L:5分×5枚 冷却温度-20℃(9月18日 花立) (総露出時間60分)
分子雲は申し訳程度に出てくれたのですが露出不足でザラザラ感は否めません。輝星の周りには盛大にハローがでていて、この辺りを上手く処理できません。やはりM45の処理は難しいです。
あとは輝星周りの妙な3方向の影というかヒゲ状の筋がやはり気になります。
スパイダーの縞々も何とかならないのでしょうか?
【絞り環で影の出具合を確認してみた】
主鏡の固定用爪が原因と思われる3方向の影とそれに伴う光の筋は星像に影響を及ぼし、やはり美しくありません。一応メーカーには別件も含めて近々改善の要望をしてみるつもりですが、暫定対策としてただよしさん考案の開口部に取り付ける絞り環で如何ほどの効果が有るかを確認してみました。
左が絞り環無しの通常状態、右が絞り環を装着した状態。(絞り環の素材はポリプロピレン0.75mm)
ε-130Dの開口部に合わせて絞り環の外形は180mm、内径は取りあえず124mmとしてあります。
主鏡に対して開口部内寸は160mm程有りますので絞り環をを付けてしまうと見た目で随分口径が狭くなって損した気分になりますね。しかしこんなに塞いで悪影響が出ないか心配ですが・・
以下、実際の撮影結果です。
自宅環境ではM45で確認できませんのでフォーマルハウトで確認してみました。
絞りの加工精度の問題も有りそうで、ヒゲ状の筋は完全に消えてはいませんが効果は有るようです。
更に絞れば効果がアップしそうですが、口径への影響が大きくなり悩ましいところです。
次回撮影で効果や問題点の有無を確認したいと思います。
月が西に傾き始めた頃からL画像を撮影し始め、月没後RGB、薄明までLを撮影し、5分露出で全20枚と結構な枚数を撮影した来たのですが、月没前のL画像は霧&月明かりの影響かコントラスト最悪で使用すると完全に脚を引っ張るので全部没。RGBは変なカブリがあってこれも入れない方が好結果であったため全部没。最後に残ったL画像6枚中5枚が何とか使えそうで、結局L画像5分×5枚しか追加することができませんでした。
9月1日城里で撮影した画像に今回のL画像を追加して、あらためて処理しました、
撮影鏡:ε-130D(焦点距離=430mm F=3.3)
ガイド:miniBORG45EDⅡ+DSI PRO2 PHDguidingによるガイド
架台:Vixen SXD(K-ASTEC改)
カメラ:SXVR-H18 Baader Planetarium, LRGBフィルター
L:5分×4枚 RGB:各5分×1枚 冷却温度-15℃(9月1日 城里)L:5分×5枚 冷却温度-20℃(9月18日 花立) (総露出時間60分)
分子雲は申し訳程度に出てくれたのですが露出不足でザラザラ感は否めません。輝星の周りには盛大にハローがでていて、この辺りを上手く処理できません。やはりM45の処理は難しいです。
あとは輝星周りの妙な3方向の影というかヒゲ状の筋がやはり気になります。
スパイダーの縞々も何とかならないのでしょうか?
【絞り環で影の出具合を確認してみた】
主鏡の固定用爪が原因と思われる3方向の影とそれに伴う光の筋は星像に影響を及ぼし、やはり美しくありません。一応メーカーには別件も含めて近々改善の要望をしてみるつもりですが、暫定対策としてただよしさん考案の開口部に取り付ける絞り環で如何ほどの効果が有るかを確認してみました。
左が絞り環無しの通常状態、右が絞り環を装着した状態。(絞り環の素材はポリプロピレン0.75mm)
ε-130Dの開口部に合わせて絞り環の外形は180mm、内径は取りあえず124mmとしてあります。
主鏡に対して開口部内寸は160mm程有りますので絞り環をを付けてしまうと見た目で随分口径が狭くなって損した気分になりますね。しかしこんなに塞いで悪影響が出ないか心配ですが・・
以下、実際の撮影結果です。
自宅環境ではM45で確認できませんのでフォーマルハウトで確認してみました。
絞りの加工精度の問題も有りそうで、ヒゲ状の筋は完全に消えてはいませんが効果は有るようです。
更に絞れば効果がアップしそうですが、口径への影響が大きくなり悩ましいところです。
次回撮影で効果や問題点の有無を確認したいと思います。
コメント
コメント一覧 (20)
撮影角度のせいかもしれませんが、開口部が真円でないように見えました。いかがでしょうか?真円か確かめるには、絞り環を回転させてヒゲの出方に変化があるかどうかで確かめられると思います。開口部の滑らかさも効いてくると思います。
装着位置は筒先と主鏡位置の両方でお試しいただくのが良いかと思います。
それにしても、60分でここまで映るんですね。イエローファミリー+H18、凄いパワーですね。
このような作品をごく普通に撮ってしまう方々が身近にたくさんいらっしゃるおかげで、私の冷やし貯金が挫折せずに継続できています。(笑)
このM45の仕上げ方もとても参考になります。この透明感、これを出せるスキルを獲得したいです。
話は変わりますが、フラット処理が相変わらず下手くそなので画像処理講習会で教わったRAP2方式を始めるべく購入しました。
RUKU
がしました
絞り環の効果は良さそうですね。ただ、斜鏡が大きいので、集光力が落ちそうなのが課題でしょうか。
ε130は主鏡を爪で押さえているのですか。リングで押さえる様に改造したほうが良いかも。
あるいは、主鏡部に絞り環を置くとか。
RUKU
がしました
おっと~っ、ぴんたんさんもイエローファミリーになるのですか。
こりゃ、ますます面白くなってきましたね。
RUKU
がしました
スパイダーの縞模様も確かに気になりますよね。
×マークが嫌いなアイちゃんだけど、やっぱりこの写りは魅力的だな~。
RUKU
がしました
周辺光量的には不利かと思います。
RUKU
がしました
押さえ爪のところ、若干圧迫が出ているかもしれません。チェック
してみてください。
画像のほうは素晴らしいと思います。
RUKU
がしました
輝星の多い対象はスパイダーも目立ちますね。イプシロンで撮っているんだという実感がわいてきます。城里も花立もさほど暗くはない撮影地なので分子雲の写りはあまり期待していなかったので少しでも浮かび上がってくれたのは嬉しいですね。できればもう少し露出時間をかけたかったですが。
絞りは効果的なのは十分確認できました。できれば主鏡側にて対応したいところです。
ぴんたんさんもイエローファミリーに参入されるとのことで楽しみですね。
RUKU
がしました
筒先に取り付ける絞り環でも効果ははっきりしています。
確かに口径を絞るというのはただでさえ斜鏡のロスがでかいのに更に追い打ちをかけるようで勿体ないですね。
今回は簡易的な対策としてこの方法の確認をしましたが、実際には主鏡側での対策が現実的かなと思います。恐る恐る主鏡を外そうか考え中です(^^;
RUKU
がしました
VSD100はεのように斜鏡による光学的なロスもないので明るさとしては文句なしだと思います。カタログスペック見たら欲しくなっちゃいますよね。ただ今お使いのカメラで十分な性能を発揮できるかは色々議論されているところではありますね。
取りあえずイプ130でもいつもの撮影地で上の画像くらいは十分行けます。ぴんたんさんの技術でしたら撮影も処理も全く問題ないと思います。
光軸調整などは私も完全に素人ですからイプ使いのT-Fixさんやmn3192さんJAL総帥のOLG100さんに色々ご指導願いたいですね。常磐光軸調整友の会でも作ります?
RUKU
がしました
RGBは月没後に撮影したハズなんですがかぶりが大きいです。入れない方がかえって処理が楽でしたので私は除外してしまいました。T-Fixさんの画像もかぶりが大きかったとすると月没で暗くなったとはいえ霧の影響が少なからず残っていたのかも知れないですね。
ハロはL以外のフィルターに出ているようですのでこれはもうフィルターを変えるか処理で頑張るかしか無いのでしょうか?
放射線管理区域マーク。なるほど、そんな絵に見えますね。開口部での対策でも十分効果は認められました。ただやはり主鏡側で対策した方が口径ロスも少ないのでその方が良さそうですね。まだ主鏡側を外したことが無いので仕組みがよく分かりません。外すのはドキドキですが近々チャレンジしようかと思ってます。
スパイダーの縞々、画像ではあまり気にならなかったのですが印刷したら何だか気になって・・ 言われてみれば綺麗ですよね。こうなったら印刷でも綺麗になるように処理してみます。
RUKU
がしました
確かにご指摘の通り、開口部の切り口が滑らかじゃ無いんです。円の始点と終点で微妙に位置がずれてしまって誤魔化したのが光条にそのまま出てしまったようです。やはりこの辺りの加工精度は重要ですね。今回は暫定的に開口部側に取り付けましたが、近々主鏡を取り外して対策第二段を実践したいと思います。
ただよしさんは冷やし貯金実施中なんですね。やはり光害地での撮影が多いとデジ一眼より冷却CCDの方が有利だというのは実感します。フラットも決まりやすいように思います。ただよしさんの研究熱心さならすぐにでも撮影や処理技術も習得できてしまうと思いますので是非冷却の世界においでください。
いよいよRAP2を導入されましたか。ベイヤーマージが使えるのでフラットは合わせやすいのではと思います。フラットも中々面倒ですが決まると後が楽になりますで頑張ってください。
RUKU
がしました
月没から薄明開始まで10分という無茶な遠征の成果で5分×5枚が追加できました。そのおかげで何とかうっすらですが分子雲らしきを抽出することができました。
ε130Dの主鏡は3カ所の爪で押さえてあります。ε180EDのような円形でしたらこんな影ができないのでしょうがちょっと手抜きみたいです。
やはり主鏡側で対策ですね。メーカーさんで改善してくれると良いのですが。
RUKU
がしました
やはり主鏡側の押さえ方法で解決でしょうか。そうですよね、それが一番素直だと思います。
ぴんたんさんも来月からイエローファミリーの仲間入りらしいですよ。
これでJALはイプ使いの方が過半数になるのかですかね?
まだまだヒヨッコなので色々ご教示お願いしますm(_ _)m
RUKU
がしました
やはりこれを完全に取り除こうとしたら180EDのように主鏡側を変えるのが一番でしょう、タカハシさんでも分かっていたことと思うのですが何故やらなかったのでしょうね。
×マーク意外と綺麗じゃありませんか?私は結構気に入ってますよ。
安い買い物ではありませんので購入に関しては悩むのは当然ですよね。いっぱい悩んで答えを出してください。悩んでいるうちが楽しいなんてこともありますが、私は撮影して上がってきた画像をみるのが楽しみかな(^o^)
RUKU
がしました
ミタカの鏡筒といえば国立天文台のアレですか。
対象によって筒先を絞るのでしょうか?
今回の場合、光量を考慮すると筒先は現実的ではなさそうですね。
良い方法を検討したいと思います。
RUKU
がしました
この開口部対策でも改善はされているようですから主鏡部で対策するとかなり良さそうな感じはします。
押さえ爪で圧迫が出ているのですか?その辺のこと、私にはさっぱりです(^^;
何れにしても主鏡を外す作業に着手しなければならなくなりそうですね。恐ろしいなぁ~
RUKU
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ガラスは圧迫されていると歪むんですよ。セルのネジ各部を思いっきり締めると駄目で、止まっているか止まっていないかぎりぎりにしないといけません。大きくなると自重で向きで変わります。
RUKU
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ただ単に口径を絞るのでは無く内側に向かって絞っているのですか。
単純な筒より名工対策に有効なのですね。NGCさんご自身の鏡筒にも特注で採用されていたとは。勉強になりました。
主鏡も大型になるほど自重で歪んでしまうと言う話は良く耳にします。確か花立天文台の80cm鏡はそれで随分苦労されているとボランティアの方からお聞きしました。コンパクトな鏡筒でもメンテ時にはその辺りに十分注意する必要があるのですね。主鏡を弄る際には心がけたいと思います。
RUKU
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以前、知人からは、前で絞ってもあまり効果が無いよ、という話も効いた憶えがあったのですが、ちゃんと改善されていますね!
前にも書いた気がしましたが、R200SSですら対策スミの事項ですから、タカハシでもきちんと対策してから出して欲しいですよねえ・・
RUKU
がしました
開口部の絞りはGINJIで実績が有ったようなのでそれを参考にさせていただきました。比較すると効果は明らかです。先日主鏡部にリングを取り付けましたがこちらの方が精度よく改善できそうです。
確かに安価な鏡筒では有りませんし、写真鏡として販売しているならこの辺りはしっかり対策して欲しいと思いますね。先日メーカーにはR200SSを例にあげて対応の要望も出しました。良いアクションを期待しています。
RUKU
がしました