4月1日南房総白浜遠征では135mm望遠をメインに撮影をしました。
2月の遠征ではピント合わせに苦労した上にピンぼけ写真量産でしたので、今回はこれを改善するために次の対策をしました。
まず、望遠レンズに定規をコピーした目盛りを全周に巻き付けてピント位置を分かりやすいようにしました。
T-Fixさんが使っているとのことでパクリました。(^^
ピント出しの目安になるし移動量が分かるのでとても便利です。
この目盛りで確認をしてる最中にあることが分かりました。
X2改でも EF135mm F2L USMで無限遠のピントが出るのです!
自己改造のX2はCMOS前にあるフィルターを外してしまったためにピント位置が変わってしまったので、この135mmカメラレンズでは無限遠のピントが出ないと思っていたのです。以前X2につけて確認したときもピントが合わなかった、というよりはどうやら上手く追い込めていなかったようです。よくよく合わせ込んでみると見事に焦点が合うことが分りました。(メジャーを巻いたオカルト効果かな?)
LPS-P2-FFやHα-FF、UIBAR-Ⅲ(MFA)等のフィルターを付けても問題有りませんでした。
KissX2はライブビュー機能が使えるのでピント合わせが楽になるのでこれはとても有難いことです。
これでますますKissDNの出番が減ってしまいました。
そんなわけで今回はPCを使ったリモートライブビューとYujiさんからコメントいただいたフォーカス用フリーソフト「Focus Checker」を使いました。このソフトは確認用に撮影した画像を取り込んで星像を評価してくれるツールでピントの具合を数値でも表現してくれるのでとても便利です。
事前に練習してみました。赤道儀を出すのが面倒だったので追尾しなくて良さそうな北極星で確認です。
こんな具合でとても分かりやすく表示してくれます。
これらの対策をしてまず撮影に臨んだのは2月遠征で没画になってしまったコーン星雲からばら星雲にかけての構図と、今回遠征のメインと考えていたアンタレス周辺です。
現地でのピント合わせはシリウスを使ったので明るすぎて極端な星ウニ形状になってしまいました。そうなると当然ですがフォーカスソフトが上手く評価してくれないようです。露出時間を調整してあげれば良かったのですが現地だと気持ちに余裕が無くて、結局リモートライブビューメインで合わせてしまいました。(^^;
リモートライブビューを見ていて気づいたことですが、ジャスピンと思われる時に星の周りが赤くなります。少しずらすとこの赤色が消えていきます。ジャスピン時の赤ハロ現象でしょうか。
これがよく分からなかったのでコーン&バラ周辺は赤色が無い状態で撮影してみました。
これだと星の周囲に赤いリングは出ませんが星全体がシアンがかった色合いになるみたいですね。
次のアンタレス周辺はジャスピン付近と思われる状態で撮影しました。
こちらは星の周りに赤い縁取りが出ています。
処理を進めていくとこれが顕著になって星の周りに見事な赤いリングが現れました。
こんな具合にピントの微妙な位置によって星の写りかたに違いが出るようでした。
それぞれについて仕上げたのが以下の画像です。
コーン星雲~ばら星雲
シアン系の色は処理で押さえ込みました。撮影データ:EOS KissX2改 UIBAR-Ⅲ(MFA) EF135mm F2L F2.0→F2.8 ISO800 600sec×8枚 4月1日 19:48~
南房総白浜
アンタレス周辺
赤ハロ対策などして仕上げました。(T-Fixさんのブログ、画像処理参照)
アンタレス周辺は時間をかけて薄明まで撮りたかったですが南中越えで赤道儀がストップしてThe END.でした。
雲の襲来で撮影開始が遅れたのが痛かったです。
IC4601が右上に偶然入りました。
撮影データ:EOS KissX2改 UIBAR-Ⅲ(MFA) EF135mm F2L F2.0→F2.8 ISO800 420sec×7枚 4月2日 2:48~
南房総白浜
レンズの癖も少し分かって来ました。次回はもう少し追い込めると良いのですが。。
コメント
コメント一覧 (20)
どちらがいいか微妙ですよね。
両方ともすばらしい仕上がりですね!アンタレス、IC4601を意図して入れたとしか思えないすばらしい構図です。ぽち!
こんなのを拝見すると私も南天が暗い所へ行きたくなります。
被災地へ遊びに行くのは少し気が引けますが、そうして避ける方がかえってその地域の復興の妨げになりますよね。今度の土曜は天気が良かったら希望が丘に行って湯遊ランドの湯に浸かってこようかな。
とりあえず今夜は近場の雪入に撮影に行ってきます。
RUKU
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ほち!までいただきましてありがとうございます。
EF135mmF2Lの癖に付いてはT-Fixさんからも色々伺っていたのですが、今回撮影してみてそれを体感できたのが良かったです。ピントの位置についてはどちらが良いかは悩みどころですね。微恒星の多いところではジャスピンにした方が星がぼやけてつぶれず良いような気はします。でも場面によってはチョイずらしの方が綺麗なんてことも有るかもしれませんね。
IC4601は全くの偶然です。構図を決めたときにはもちろん入っているなんて考えもしませんでした。広い構図だとこんなおまけもあって嬉しいです。
白浜はさすがに低位空カブリが無くて処理もしやすかったです。南天撮影には最高の地でした。週末に希望ヶ丘、良いですね。観望会が有るので終わったら行こうかな。福島の観光地などはお客さんが来なくて大変なようです。仰るように被災地県だからといって敬遠する方が良くないのではと私も思います。
今日は雪入ですか!一晩中晴れそうですから期待出来そうですね。頑張ってください!
RUKU
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ピント合わせが容易になる上にレンズの性質も判り、素晴らしいです。
冬のバラとコーンとカタツムリ、夏のアンタレス付近、どちらも美しく、見事な画像、傑作一票です。
RUKU
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RUKU
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傑作一票ありがとうございます。
物差しのメモリをコピーして巻き付ける方法はT-Fixさんが考案されたので私はそれをまねただけなんです。レンズに付いている目盛りは微妙な調整には役に立ちません。でもこれは移動量がつかみやすいので本当に重宝します。
アンタレス付近に関してはもう少し時間をかけて撮影したいところでした。カラフルな色合いは出せたと思いますので良かったです。
RUKU
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使い慣れないカメラレンズなので苦労しています。特にピント合わせが大変でちょっと触れただけで大きく動くのが望遠鏡とは間隔が違いますね。150mmをお持ちなんですか。アンタレスのカラフル領域を撮るのには丁度良さそうですね。次回はそれで挑戦でしょうか。
今回も南中停止のトラップにかかってしまいました。
あと数分頑張ってくれたらもう一枚使えたのに、残念です~(ToT)
RUKU
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私もこのレンズを持っているのですが、少し外れだったようで、ヤフオクへ一度戻して、再度買い直そうかと思っています。
キャノンのこの時代のレンズは、星が最も小さくなるジャスピンで、赤ハロがでるようです。EF200mm/F2.8もEF100mm/F2.8macroも同じ傾向です。でも、ハロ処理でこの欠点を補えると思います。
RUKU
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でもそんな感じを受けない素晴らしい作品ですね。
RUKU
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しかも微妙なクセまでしっかり掴んでさすがrukuさんですね!
冬の星雲から夏のカラフルタウンまで1日で撮影したとは思えない素晴らしい成果に傑作1票です。
RUKU
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RUKU
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私も中古で購入しましたが大きな問題はなさそうです。もっとも詳しくは検証していないのですが。
キヤノンのレンズはジャスピンで赤ハロが出るのは良くあることなのですね。
今のところBORGより広い135mmの構図が新鮮で満足して使っています。
RUKU
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カメラレンズで星を撮ると色々気になる点が出てきます。星専用に作られている訳では無いので仕方が無いのでしょうが。やはり星は望遠鏡で撮った方が良いのかもしれませんね。
でも広範囲を撮影するにはやはりカメラレンズの出番でしょうからこれからもこいつで楽しもうかと思います。夏の広範囲に広がる星雲達を撮影するのが楽しみです。
RUKU
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傑作1票ありがとうございます。
まだまだ135mmのLレンズの性能を十分に出し切れていませんけど、ようやくピント合わせが何とかなりそうな雰囲気です。現地に着いたときに冬の星座が西に傾いていたのですが思いの外、西方が暗い空でしたので撮影しました。白浜は南だけでなく東西も暗くて良い撮影地です。
RUKU
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何とか135mmでの撮影は出来たので良かったです。欲を言えば貴重な0時から2時の間がベタ曇りで撮影不可だったのが惜しまれます。
南房総白浜、南天は低空まで暗いのでほとんどカブリは感じない良い撮影地ですよ。今度いきましょう。
RUKU
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Focus Checkerも早速テストしてみたのですね!なれてくるまではなかなか現地では使いづらいですよね。ましてやリモートライブビューがあると・・・ですよね。
いよいよ夏シーズン到来という感じですね。南房総白浜の南天は低空まで見事な空のようですね。これからのRUKUさんの作品が楽しみです!
RUKU
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教えていただいたFocus Checkerは早速試してみました。フォーカスの状態が数値で表されるのでとても便利ですね。でも現地ではちょっと余裕が無くてライブビューに頼ってしまいました。(^^;
以前から広範囲が撮影できる筒が欲しいと思っていたのですがminiBORG用のx0.66RDが生産中止になってしまったのでこのカメラレンズをえらびました。シャープで良いレンズだと思いますけどハロはどうしても出てしまうようですね。これは画像処理で誤魔化すしかなさそうです。
夏の対象、まだまだたくさんありますので次回も色々試そうとおもいます。
RUKU
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実は、あの近くにもう一箇所偵察したいところがあるんです。
5月も白浜生きましょう。希望が丘でも良いけど・・。
RUKU
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実は6日夜も行ってきました。南の低空はこの辺では味わえない暗さです。
ただあの場所は畑用なのであまり大勢で行くのは良くないかもしれないです。
近くに良さそうな場所があれば偵察に行きますよ。(^^
RUKU
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タムロン328使っていたときは、赤ハロはカッコ悪すぎるので、ピント調整の時にジャスピン(になると星がシアンというか青緑色になる・・orz)から外して青ハロが出る様にピント位置をズラして撮影していました。青ハロだと自然なイメージと感じてしまうので不思議です (^^ゞ
高度な色収差補正がされていて、かつ完璧でないケースは凄く難しいんですよね、、ミューさんのFS128もチョット色収差に癖があって・・ST8300Mで使うとう~ん、難しい・・!って感じでした。
RUKU
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やっぱりレンズによって色々癖が有るみたいですね。カメラのおまけで付いてきたズームレンズは青ハロが盛大に出ていますけど、確かに赤ハロより許せる感じがするのが不思議です。このレンズはジャスピンで赤ハロですからちょっと困りますね。処理で誤魔化すしかなさそうです。(^^;
ミューさんお持ちのFS128も癖がありますか。良い鏡筒だと思いますがデジタルになってから屈折系は色収差問題で結構悩まされますね~。
RUKU
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